96年度Brown運動報告
Brown運動担当 河邊径太
- 履修者
- 1996年度のBrown運動履修予定者数は40名で、実際に実験を行ったものが37名
であった。
- 調和振動子の熱雑音
- 調和振動子のBrown運動の観測では、例年と同様にやや低い温度が観測された。
図に、レポート提出者の全データのヒストグラムを示す。
同図には無理矢理Gaussianでフィットした結果も示してある(
「心の目」で見れば良く合っていると見えなくも無い)。
全データ(サンプル数37)の平均は242K、標本標準偏差はおよそ80Kである。
実験室の気温が平均すると290K弱であったと思われるので、
平均温度は実際の室温とは大幅にずれており、
今年度も「真空タンクの中はとても寒い」という結果になった。
- 一方、全実験者(の半分)のデータは独立だと仮定すると、ヒストグラムは中心値が
室温でσが温度推定の標準偏差であるようなGaussianに
なるはずである。
実験者の平均測定時間は70分程度だったので、各実験者の温度推定値の標準偏差は
中心値の30%弱、すなわち約70K程度であると考えられるが、
実際のデータはこれを支持しており、図のGaussianは
平均242Kで70分測定時の理論値に近い。
したがって、平均値のずれは統計的な揺らぎという
よりはシステマティックなずれであると推定される。
この原因はいまだにはっきりとは分からないが、CやC'等の
測定値のずれなどが考えられる(その他に
一点指摘できることとして、
振動子の共振周波数とリファレンス周波数をきちんと
合わせていない人が意外に多かった事があげられる)。
- その他
- レポートの感想のうちで、テキストや実験内容の改善案
や「部屋が寒い」等の具体的な指摘については大変参考になった。